SAW

監督:ジェームズ ワン[SAW]を観ました。DVD。購入。

自分が思った事をそのまま書くだけで、観ようかなと思っていた人のうちの何%かが観るのを止めてしまったりその逆があったりする事を考えると直球で書くのは止そうかな…ってところです。トラバもコメントも一切付かないブログ屋が言うのは失笑ものですか。

↑の文章がそのまま自分の意見を簡素にまとめたものになっているような気もします。えいがゾンビの感想を読んでも興味は湧かないと思います。でも興味持ってもらうために書いてたわけじゃないな、そういえば。


核となるアイデアはボリュームがないなぁと思った。その核部分に肉付けされた要素が普通。回想の中でエグ味のあるシーンをバランス良くテンポ良く配置してもノれない。終盤に向かっていく際のスイング感というかグルーヴ感が感じられなかった。

ノれなかった理由は、戸梶圭太が「猟奇殺人の雄であるレクター博士は親切すぎる(笑)」と語っていたのをたびたび思い出さざるを得なかったというのもあるし、Old Boyの監禁例や主人公の視点を大事にしたシーン構成と比較して、SAWはリズムを生むために存在するかのような意味の薄いシーン構成と意味の薄いシーン濃度に感じた。

気持ちの中に十分なスピードが生まれていれば、ラストあたりの展開もショッキングだったかもしれないが…不発。映画ってのは難しいですなぁ。弾丸一発で殺害する可能性とか毒物の位置づけとか、そのあたりのリアリティが弱いし。リアリティの積み重ねの末に生まれる絶望的現実、その深みがまだまだ足りないように思いました。

もう1つ思ったのは、こういう、精度の高くない映画は日本人には撮れない気がしました。脚本・監督・主演の両氏はオーストラリア出身。監督はアジア系である。ハリウッドでもなく香港でもなくヨーロッパでもない場所から生まれた映画ならではの若さがある。かつてのVERSUSにも似た若さが。しかしソリッドスリラーってなんだよ。この映画キャッチコピーでかなり儲けてるぞ。

同い年えいがびとの中ではこの人達がリードしてるのかなぁ。ジャパニーズえいがゾンビとしてもサンダンス狙うような企画考えなきゃなぁ。ソリッドな企画を('∀')