サイレン part2

 サイレンがらみのお客様が多い。ネガティブな感情で動くのは良くないとは思うのだけど、この映画に関してはさすがに他人の評価が気になって仕方ないため、かなりウェブを走り回ったのだけど、皆さん適当にほめてたり適当にけなしてたりする。全否定する勢いで書き殴ってるのはチルさんくらいだ。
 最近の音楽業界はパクり論争が無意味に激しさを増しているけど、元ネタとして提示されるのが[んなもん知るか]というマニアックな曲だったりして、重箱コーナーを執拗につつきまくってるだけじゃんと思う。だからまだマシ。
 しかしこの映画は、(ネタバレ)
 テレビ業界の人間が超メジャー映画のキレの良いオチを見て[こういうのやってみたい]という幼稚なスタンスの下に書き上げたシナリオが、ゆるい推敲作業を経て完成稿に至り、それを受け入れてしまうぬるいディレクターに受け入れられ、なし崩し的に完成してしまった喜劇的駄作だ。
 犬の名前をオスメントとしている点からもわかるように、製作者の意図として[パクリ元はシックスセンスですよ]宣言をしている。そのセンスの無さには思わずこめかみの血管もはじけちゃうってなもんですが、むしろ韓国映画の[箪笥]のオチとモロかぶりらしいです。2年以上前の隣国作品とカブるって…どこまでダセエ事してんの。
 アメリカでも映画化されるそうですが、ゲームをしっかり描ききった形で映画化されたら日本版なんて足元にも及ばないものになるのは明白だ。日本版はホラーとして全っ然ダメダメだし、アメリカ版はまず間違いなくホラーのセオリーを抑えてドンドン緊張感を増すだろう。
 森本レオのアップが怖かった〜とかCGの虫が怖かった〜とか、あげくは[ナンセンスの極み]みたいな完成度低い適当なシナリオに深い意図を見つけ出そうと必死になったりとか(2ch)…なんの意図も見られないゴミみたいな演出が受け入れられてしまうのを見てると、軽く絶望する。
 人に言われるまでもなく絶望なんてしていられないのだけど、偉大なゲームを食いつぶした製作スタッフへの怒りはそうそう収まってくれません。こういう書き方してると将来的に映画界でハブられないかなとか思います。やっぱり器小さいチルさんです。
 勢いで更新したった。