AtGS
韓国映画"Attack the Gas Station!"を観ました。
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2004/11/25
- メディア: DVD
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ほぼ5年ぶりにこの映画を観ました。前回観た時の日記にはフォントサイズ大きめで 面白ぇ! と書き残してます。さすがに5年も経つと視点も変わります。
この映画は結局、
チンピラ軍団がコーラス隊に扮して超イカした歌(ラップ?)を披露する瞬間と、
オーラスで暴走族・ヤクザ・警察がガソリンまみれになりながらマッチ・ライター・拳銃をかざして牽制しあう瞬間
のキレ味がキモであると言えるでしょう。
もし、上記の描写を予告編で流してしまったら観客の満足度は激減すると思う。それくらいにキレ味が重要な作品。
全体の構成はかなり甘い印象。ガソリンスタンドという舞台から理不尽な暴力の背景が中盤に至るまで説明されないために、盛り込んでおきたい描写を淡々と羅列しているような感じ。無駄とは言わないけどやや薄い。
中盤になって描かれる背景・過去の描写は、演出としては綺麗にまとまっているけど社会性やリアリティの面ではさほど深みが無い。そういったテーマ性はこの映画においてやっぱりササイなディーテイルなワケで、やっぱりおもしろ描写のキレ味が魅力の根幹だと思う。
DQNとか激安野郎がゾクゾクと登場し、ステージの中央にどっしり居座り続けたままラストシーンに至る。そんなポジションの映画に納得がいかない人もいるかもしれない。
かといってプチ・アナーキストな若者がこぞって絶賛したのかというと、そう単純でもない気が。監督の感性はあくまでも年相応のものであって、スタイルとして斬新なわけではない。
でもやっぱり、この映画は面白いです。ピエール瀧(というより瀧勝)に雰囲気が似まくりのキャラクターがいて笑えます。