ガキの使い

 ダウンタウンガキの使いやあらへんで!について、今のチルさんは流れを変えるようなスマッシュヒット企画を欲している。激しく。しかしここのところは既存企画の活用形に収まったこじんまりとした企画ばかりだ。
 いまさらピカデリー梅田を引っ張り出して、それをどうイジろうとも自分は納得できそうにない。納得できるはずがない。番組冒頭の段階で興味を失ってしまうのでディティールに目が行かない。「今日はトークあるかなぁ」と淡い期待を抱き、裏切られる。2〜3ヶ月は同じような印象。
 ピカデリー梅田シリーズは既存のドキュメンタリー系テレビ番組の定番フォーマットを茶化したパロディであるのが本質だったはず。しかし今日の放送でネタにされたのは怪談番組。いまどきこんなフォーマットの番組をやってる局は存在しない。そんなものをパロディにしたって何の皮肉にもならない。ちょっとウケたキャラクターの存在感だけに頼った妥協の産物である。
 構成作家もディレクターもたるんでるぞ! と言いたいところだが、この番組は松本人志という個性がほぼダイレクトに投影された結果としてのテレビ番組だったはずだ。
 この番組が鋭い嗅覚を失っているのだとすれば、それはすなわち松本人志のセンスが鈍化している事とイコールである。
 こんな調子で半端な放送を続けてほしくない。来週からは芸能人釣り選手権だそうです。この流れでは99%楽しめないだろうなぁ。ちくしょう。