ハロプロ楽曲大賞2013投票

 ハロー!プロジェクト(とその周辺)の楽曲の中から好きな曲に投票して、ポイント集計して順位決めちゃおう!というイベントがハロプロ楽曲大賞です。
 ハロプロ楽曲大賞2013 http://www.esrp2.jp/hpma/2013/
 今年は「ハロヲタに復帰した」とハッキリ断言できる年だったので、曲のチョイスも楽しくて仕方ありませんでした。
 楽曲部門、MV部門、推しメン部門について、選んだ理由というよりはその曲(人)について感じた事を以下にまとめました。
 
<楽曲部門> 10ポイントを振り分け
1位 Juice=Juice / 私が言う前に抱きしめなきゃね (3P)
 新人グループのインディーズデビュー曲にも関わらず、彼女たちの辿ってきた歴史の重みを感じさせる鮮烈な楽曲。「研修生ユニット?ふーん」と冷めたスタンスだった自分が一発でJuice=Juiceヲタになりました。
 宮本佳林の実力については既に聞き及んでいたものの、高木紗友希の歌唱技術の高さ、大塚愛菜金澤朋子の声に見られる圧倒的な個性がきれいにまとめられている曲調に驚愕。
 歌詞にも「新人だからって甘く見るなよ」という挑戦的な姿勢を投影したキャラクターが描かれていて、特に「文化部だからって大人しい子とか 決め付けちゃってたら時代に蹴られるぞ」というフレーズには「こんなにキレのある表現を温めていたのか!」と唸らされた。
 現状の5人に不足感は無いものの、キャラクターも声も異彩を放っていた大塚愛菜さんの脱退は本当に残念です。

 
2位 アップアップガールズ(仮) / チョッパー☆チョッパー (3P)
 「もっと君と一緒にいたいんだ」から始まり「きっとまた会えるよね 忘れないでね」で終わる歌詞には、アップアップガールズ(仮)が誰かにとって特別なグループでありたいという思いが詰まっているように思います。
 「そんなビットレートで見ないで」というフレーズには「ネットで拾える動画で満足しないでライブに来て欲しい!」という思いが感じられるし、「みんなといるこの瞬間が 宝物なんだ」あたりにはライブに来た観客への感謝が込められているのでしょう。いい年してアイドルヲタやってる自分の罪を赦してくれるかのような包容力がこの曲にはあります。そんなアプローチを見せるアイドル曲に出会えたのは初めてです。同時に、コール&レスポンスで会場をヒートさせるアグレッシブさも兼ね備えた、最高のアッパーチューン!

 
3位 Juice=Juice / ロマンスの途中(1.5P)
 Juice=Juiceのポテンシャルがつんく♂氏のイマジネーションを引き出し、Juice=Juiceはその発想に応じる高いパフォーマンス力を発揮する。理想的な関係性が早くも出来上がっているメジャーデビューシングル。
 歌唱技術面でのハードルが高くなったが、宮本佳林高木紗友希金澤朋子の3トップは見事期待に応えた。リリース以降、ライブパフォーマンス経験を積むことで楽曲の良さを100%引き出せるようになっており、いつまでも歌い継いでいくべき名曲に仕上げてみせた。
 メンバーは「愛してるわと言え!」というフレーズを「女の子なのに命令口調で…」と説明していたが、歌詞を読み解くと自分自身を奮い立たせるための「おまじない」的な言葉であることが分かる。
 そしてそのフレーズに英語詞でライミングした「I still love you! Yeah」の力強さが際立っている。つんく♂ワールド恐るべし。

 
4位 モーニング娘。 / 愛の軍団 (1.5P)
 牧歌的なイントロとおもちゃ的なダンスから始まり、そこから急加速するオケにコンサート会場も加熱。でもAメロはゆったりふんわりしてて…と、緩急の差がクセになる曲。
 グループの芯だった田中れいなが卒業して自然とパートの増えた若手メンバーがそれぞれの個性を発揮しており、モーニング娘。に新しい可能性をもたらしている。責任を背負い、自信を手に入れたメンバーが秋ツアーで見せた成長っぷりは頼もしい限り。
 勇気を奮い立たせるような内容の歌詞は定番だが、サビの「煩悩 本能」という歌詞を中学生が歌う、という構図がとても面白い。

 
5位 モーニング娘。君さえ居れば何も要らない (1P)
 モーニング娘。を卒業した田中れいなのラストシングル。楽曲大賞から彼女の存在を消してしまうのはまだ早いですよみなさん。
 不協和音的なAメロはキャッチーさに欠けているが、そこで違和感を抱かせることで開放的なメロディであるサビ部分の心地よさを引き立てている。「抑圧・閉塞感、そこからの解放」というテーマ性をメロディでも表現している。そんなリスキーな挑戦に感心しました。
 歌詞には「荒廃した世界でそれでも愛を信じる」みたいなSF映画的な壮大さを感じます。
 田中れいなはサビ前のソロパートで彼女らしい輝きを放っているものの、彼女の存在感はさほど強調されておらず、だからこそれいな以降の新体制をあれこれ予感させてくれた曲。

 
 
<MV部門> 6Pを振り分け

1位 モーニング娘。 / わがまま気のまま愛のジョーク (2.5P)
 コンサートホールのような場所(大学の講堂)で撮影されたダンスシーンが目を引きます。最小限の照明と、無人の客席を前に踊る10人。
 白黒衣装はペルソナ的な対外的人格、黒の衣装は偽りのない本質的な自分を現していて、前者が客席(他者)に向けて踊り、後者は客席に背を向けて踊る事で人間の持つ二面性を表現していると思われます。この意図に気付いた瞬間ハッとさせられたのでとても印象に残る作品になりました。
 大人びた表情を見せるメンバー、足に負担がかかるだろうなーと感じさせる激しいダンス、ハイスクール・ララバイへのオマージュと思われるビンタ、めまぐるしく変化するフォーメーションダンスなど、見どころ満載。

 
2位 ℃-ute / 愛ってもっと斬新 (2P)
 曲タイトルの出し方からしてカッコ良い! グレーのカモフラ衣装を着た℃-uteに合わせ、廃墟チックなビルで行われたロケは市街戦をイメージ。プライドの塊である℃-uteの戦闘意欲が画面から伝わってきます。
 5人でのダンスシーンは完璧に揃っているし、個人でのダンスカットは不安定なフレームワークがめちゃめちゃクール。表情の精度も完璧で、5人に関しては非の打ち所がない。
 ストップモーションでセピア色になるカットや窓から差し込む光を取り入れるカットなども気が利いてる。「本格的なMVを撮れる監督」を起用した効果がハッキリ表れた作品。

   
3位 Juice=Juice / 私が言う前に抱きしめなきゃね (1.5P)
 メンバーがそれぞれ笑顔を封印して撮影に臨んでいるはずなのに、宮本佳林の表情からはデビューできる喜びがにじみ出ているように感じられる。彼女が歩んできた道の険しさと、そこで得た自信の大きさが存在感を大きく見せています。
 2番サビのソロパート「私が言う前ならしていいのに」を歌った直後の金澤朋子の憂いに満ちた表情を複数カットで重ねたところ、オチサビのソロパート「私が言う前ならしていいのに」の後の宮本佳林が口を尖らせてすねる表情など、新人とは思えない深みがあります。
 そして、オチサビ最後のソロパートを歌いきった直後の大塚愛菜がカメラから視線を外して別の方向を見るカットは「迷いを振りきって前に進んでいこうとする意志」のようなものが見えて感動しました。それがまさか脱退という結末を迎えるとは。肩を露出する衣装、ショートカット。ものすごいインパクトでした。。。

<推しメン部門>1人を選出

高木紗友希(Juice=Juice)
 新グループJuice=Juiceをパフォーマンス面でリードする才女。℃-ute岡井千聖による「踊ってみた」シリーズの「『ブレインストーミング』踊ってみた」で彼女がそこで見せたダンスに感動しました。デビューの確証が無くても必死に努力を重ね、個人がフィーチャーされるわけでもない「踊ってみた」で全力を尽くす姿勢に胸を打たれたのです。
 それ以来、彼女のパフォーマンスに注目するようになり、ハロプロトップに肉薄する歌唱技術の高さ、ライブ会場で振りまく愛想の良さ、しっかり者に見られながらも意外と子供っぽい性格など、たくさんの魅力に気付かせてくれました。
 彼女がハロプロエッグに加入してから4年。頂点に駆け上がっていくであろう彼女から当分目が離せません。