ゴジラFINAL WARS

監督北村龍平[ゴジラ FINAL WARS]観ました。レンタル。DVD。

ゴジラ FINAL WARS スタンダード・エディション [DVD]

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なんとなく中身の評判は伝わってきていた。おおザッパに言えば、北村がゴジラをブッ壊した、と。ゴジラ怪獣図鑑を飽きもせず眺め続けた少年期の記憶を脇に追いやる必要も無いほど北村寄りなえいがびとなので、伝統のあるゴジラ映画を壊した? 北村ぐっじょぶ! としか思えない。

北村龍平は脚本を自前で書くディレクターではないが、それでもなお、展開・演出・カメラワークから匂い立つ北村臭が全編にわたって自己主張を止めない。キャスティングにも、衣装にも、BGMにも、北村龍平の意思が見え隠れしている、気がしてしまうのだ。

観客はもう、あきらめるしかないのだ! 北村映画における北村臭は圧倒的天災のごとく観客に襲い掛かる。日本でも五指に入るシリーズ映画に対しても打撃の応酬を挑まずにいられない。それが北村龍平というディレクターである。

決して実績のある面子ではないにも関わらず「いい役者そろってるなぁ」と思わせるだけの演出力はあるし、北村式ギャグは怪獣映画というフィールドにおいても息づいているし、シーン構成から生まれるテンションの上げ方も気が利いてるし、これを単なる[破壊]とか[スポイル]と捉えるのは視野が狭いと思う。

北村龍平はレッキとしたクリエイターである。そんな存在に対して嫉妬できないのは、あまりにも凄すぎるからか、方向性そのものがズレているのか。いまいちわからない。