TAKESHIS'

大量のコマーシャルに戸惑いつつも、監督:北野武[TAKESHIS']を観てきました。


地球外生物を使ってフルコースを作れといわれるくらいに評しがたい作品でしょう。カップルで観に来ていた人々にちょっぴり同情します。(基本は[ケッ!])

全世界レベルですべる事をわかっていながらそれを実行した[えいがびと]に対して、どんな批評が届くというのか? ここはこうした方が良かったかも…とかちんまい事を言っても無意味っぽいし。自分の中にある映画眼で真正面から感じる、それ以外に適当な観賞法なんてないはずだけども。

石野卓球が自分の源流とも言うべき価値観(下衆だったり俗物だったり)を露呈した瞬間に感じたような安堵感、無防備という形でしか共有できない親近感…みたいなものがこの映画にはあって、異性を見た瞬間に下半身暴想カットが入ったりするのは、そういう意味で肝の据わったえいがびとっぷりだと思います。

展開とか流れが全くないわけじゃないし、全体図がなんとなく見えている状態でディテールに触れれば面白いかもしれません。でも基本的にはルールが無いのがルールという[夢の中](だよね)が舞台なので、振り回されるのが普通です。監督自身も振り回されたのかもしれない。

どういうテンションで撮ってたんだろう、と思う。北野作品は総じてローテンションな気がしますが。。。シマリのない文章ですみません。