パトレイバー/7・8

 機動警察パトレイバーTVシリーズDVD。7巻と8巻、37話〜47話を観ました。グリフォン篇が一段落し、一話完結のコンパクトなストーリーが続いていきます。
 37話「安心売ります」は保険に関する話。保険会社の調査員が第二小隊に密着し、念入りなチェックでレイバー隊の働きが度を過ぎた破壊につながっていないかを調査していく。その目を気にして、泉と太田は普段通りの運転が出来ずアタフタ・・・ というコシャクなコメディ。流れがスムーズでオチも美しかったです。
 38話「地下迷宮物件」レイバーがほとんど登場しない異色シナリオ。食料品の盗難が露骨になりつつあった特車2課が、謎のマンホールの奥に犯人を追い詰める。ウィザードリィ大好きっ子の押井守が第二小隊の面々をダンジョンに挑む冒険者に見立て、モグらせる。白ワニから逃げる野明がフッ…と力を抜いて走るのを止めそうになる描写が妙におかしかったです。
 39〜44話はちょっと完成度低いかな。
 45〜47話は第一小隊への新型機導入、第三小隊新設の噂、警察官の使命感に迷いを抱く野明などが連なった構成。モチベーションを失う野明の描写が少々浅くて残念。じっくり描いてはいるものの、ただのワガママに見えてしまった。
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 というわけで17年も前のテレビアニメをガッツリ鑑賞してしまったわけです。映画版を先に観た人間としては多くの部分で違和感を感じましたが、コメディ調に振り切ったシナリオでもレベルの高いものは十分に楽しめたし、テレビシリーズで描かれていたものを体感できたのは有意義だったように思います。
 映画は時間を作り出し、テレビドラマは時間を削っていく。そういうものなのかなぁ。削るタイプのストーリーテリングが自分に出来るだろうか。なんて考えてみる。