処女作

 今朝、ガタンゴトンしながら私の第一回監督作品「あうとろーず」について考えた。
 なんでこんなタイトルにしたんだっけ、と先ず思った。馳星周に影響を受けてノワール調の犯罪がらみ映画が撮りたかった。アウトローに属する連中を描いてみたかった。アウトローの複数形だからアウトローズ。でもアウトローという単語をモロに押し出したくなかったのでひらがなにしてイメージを変えてみた。
 コンセプトとタイトルのギャップは今でも許容しがたいものの、自分は将来「あうとろーず」よりもイカれたタイトルの作品を生み出せるだろうか? そう思うと貴重なタイトルだと思う。
 outlawsという単語で言うとすればあうとろーずの「あ」を高く発音するのが正しいのでしょうが、自分の中では「ダウンタウン」の発音に近い位置づけだったりします。
 1999年からwebサイトを運営しているチルさん。あうとろーずについて日記で言及することはあまりありませんでしたが、改めて振り返ってみましょう。
 2000年の3月、初めて自分の映画製作について記述しています。
>バキッとカッコいい、イカス、hookedなストーリィを書こうと思っています。
 だそうです。
 春休みが終わってもシナリオは完成しておらず、ストレスで右手の中指の皮膚が硬化したみたいです。なかなか天晴れな意気込みではないですか。
 締め切りの6日前になってようやく犯罪映画にすることを決断したそうです。無茶ですね。締め切り当日になって「え、シナリオも全編書き上げて提出しなきゃいけないんですか? 半分しか書いてないんすけど、マジすか?」という状態。間抜けですね。
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 日記読んでたら21歳の頃の自分に気持ちで負けそうになりました。
 そういえばチルさんはこの前31歳になったんでした。あうとろーずから10年経ってます。作品に込める情熱という点でも絶対に負けちゃいけないのに、そこだけは勝てるかどうか自信が持てない。あの時の俺はすげー馬鹿ですげー無謀だった。役者にドタキャン食らっても5分で立ち直って前へ進んでいけた。なんなんだよあいつは。青春しやがって!