Children of Men

 アルフォンソ・キュアロン監督作品「Children of Men」を観ました。邦題トゥモロー・ワールド
 第9地区を観て、なんとなく連想したのがこの映画でした。
 全体を通して高揚感のようなものは得られなかったのですが、緊迫感のある場面での長回しについては目を引くものがありました。
 というか技術面で革新的であるという点を除くと物足りない映画でした。
 展開の起伏でテンションを作っていくのもいまひとつ。もっとハイテンポなものを想像していたのですが、そういう意味でハリウッド製の大作には及んでいない気が。
 このシナリオの場合赤ん坊が泣くタイミングはかなり重要だと思ったんですが、泣き声だけで全ての戦いが休止する展開はちょっと強引かな。その描写のために「人類が生殖機能を失って20年経った」というネタ/世界観が使われてしまったのかと思うともったいない感じ。
 あとは子供を産んでから、子供の存在がバレるまでの時間が短すぎる。バレるかバレないかという部分をもっと引っ張っても良いと思う。
 そういうセオリーみたいな事を並べ立てたところでつまんないブロックバスターになるだけかもしれません。