SOG制作日誌(18)

 麹町にある母校・東京ビジュアルアーツでABの回想シーンを撮影。この日は畑井がいないので俺がカメラを回すことに。回想2シーンのうち1つは2日前に台本を渡してあった。感情をあらわにするシーンなので、渡した途端にいきなりやってくれといっても難しかったかもしれない。
 学校に着いてみると「サマーワーク」と称した体験入学をやっており、人が想像以上に沢山いて驚いた。そもそも校舎に入れるかどうかさえ確認せずにやってきた俺がアホなんだけど。想像以上の人だかりのため、空いてる教室はおろか、人気の少ない廊下を探すのさえ一苦労…結局ずいぶん狭くホコリっぽいところで撮ることになってしまった。申し訳ない。
 狭いクセに、カメラを回す技術もないクセに、ステディカム風にAB両者の周りをグルングルン回りまくり。割と早い段階から明確なイメージを抱いていたシーンで、撮ってみた感じ「こんなもんか」というレベルにはなっていたと思う。編集してみたら理想に近いスピード感もあったし、もちろん演技も言う事なし。演出として何も言わなかったわけじゃないですが。
 このシーンは基本的に1カットの長回しなんですが、数テイク撮り終わった後に、衝撃。テープの確認をせずに撮ってしまったために昨日撮ったラストシーンを一部消してしまった。ショックと申し訳なさで気が遠くなったが、すでにキャプチャーしていたところもあったので、ダメージはそれほどでもなかった。でも…ダメダメですね。反省の意味を込めてここに記します。
 その後、15日に撮った回想のアフレコ部分を録音。のちにこれが…
 昼食後、食べながら考えた(←オイ!)もう1つの回想シーン。ほとんど即興に近いものの、絶妙なテイストを持ったシーンだと思う。しかしカメラマンは俺。焦りが焦りを生んで、シナリオの良さを台無しにしてしまった感が無きにしもあらず。テープ残量がギリギリだったけど何とか撮り終えることができた。最悪の一日だった。反省。