SOG制作日誌(29)

 ラスト以外のシーンを撮り終えなきゃいけない日。キャストの髪もかなり伸びてきているわけで、タイムリミットは近い。
 ATM前を補完した後、走る画の補完を目指す。思い返せば、かなりの距離を走ってもらった一日でした。「やけにあっさりOKが出てるけど、もしかして妥協?」みたいな事を言われたが、走る画はそんなにこだわらなくて良いと思うわけで。この時点で変にこだわっても仕方ないのだ。(そういう考え自体が妥協?)
 ルミネ2の中を走り回る画を撮ろうとしたわけだが、客の多さに唖然とさせられる。ルミネ内1st.カットであるエスカレータを駆け上がっていく画を撮るためタイミングをはかりつつ数十分待ったが断念、撮りやすいアングルにやむなく変更したり。
 疲労が溜まっている上、混雑したビルの中でアポなし撮影という重度の悪条件ゆえ、必死に考えたカメラワークを泣く泣く諦める。悔しさをとことん味わう。わがまま言える権力が欲しい。正直言って、カメラワークにおいては妥協しまくったルミネ内ですがなんとか乗り切って「走る画」を補完。乗り切ったという表現がぴったりで、とにかく疲れ果てた。