機動警察パトレイバー OVA
一昨日レンタルビデオ店で30分くらい悩んで借りたのがゾンビなアレと、パトレイバーの初期OVA2本でした。見栄え悪いので隠します
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借りてみてから調べてみるとパトレイバーの映像リリースものは
- OVA2本7話 … 88年製作
- テレビシリーズ47話 … 89年製作
- 映画3+1本 … 89年、93年、02年製作
- 新規OVA全16話 … 01年製作
以上です。チルさんはテレビシリーズを1巻から見てみるつもりだったのですが(そして「抱きしめて、ミッドナイトブルー♪」というエンディングテーマを歌いたかったのですが)、結果的にはシリーズの原点であるOVAを見ることになったわけです。
今回レンタルしたVHS2本に収められた全7話のうち、第1話〜第6話までが押井守の監督作品。原作脚本にも参加しているとあれば押井守をビンビン感じてしまうのは仕方がない事。好きな作家、好きな世界観、未体験の作品とあればワクワクしまくりです。
とはいえ、映画版のように満を持しての製作ではないらしく、どこかこじんまりとしたストーリーが多い。Amazonのレビュー「予算少ないのが分かるなぁ」って一文に影響されたかな。
しかしそのこじんまりな日常がパトレイバーワールドでの現実であり、面白みの核でもあると思います。
ガンダムに対するアンチテーゼとしてのロボットアニメという見方はやはり外せなくて、石原プロ主導のド派出ノータリン刑事ドラマに対するアンチテーゼ「踊る」と非常に似た関係にあると言えるでしょう。この辺の位置づけについては腐るほど語られているとは思いますが、改めてその意味を実感しました。
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OVA第3話が劇場版三作目の元ネタ、OVA第5−6話が劇場版二作目の元ネタになっており、それぞれが本格的な長編映画として生まれ変わる事になるわけですが、ストーリー展開の違いは劇場版大好きっ子なチルさんをときめかせてくれました。
レイバーvs怪獣という図式の第三話は劇場版の持つリアリティに比べるとかなり幼稚に見えてしまいますが、それでも最低限の現実味は添加してあると思います。ノリとギャグで彩られたOVA版を見ていると劇場版の素晴らしさを無意識に反芻できて快感です。
第5−6話は自衛隊内部のクーデターをモチーフに、機動しないレイバー、暗躍、阻止、駆け引き…などガッシリした構成で緊張感に満ちたドラマが展開されていく。この話に関しては劇場版にも引けを取らないアナザーバージョンのような趣きがあります。
劇場版はリアリティに関しても徹底されていて、再構成の末に完璧にスキのないストーリーに仕上がっているのですが、OVA版にはOVA版ならではの心地よさと面白みがあって、見て良かった〜!と思いました。
他の話についても、魅力的なキャラクター、東京の風景、テンポの良いシーン構成などがチルさんをワクワクさせてくれました。もう2〜3回見たいです。ここまでハマると影響されてしまいそうだ。ホント、面白いよ。