原と落合

ドアラバク転


 ちょっと野球熱が冷めたようにも見えるかもしれませんが、我らが中日ドラゴンズはパセ交流戦を終えた段階でセントラルリーグの首位に立っており、相変わらず一戦一戦にドキドキワクワクしています。
 今日から通常の公式戦が再開。ナゴヤドームにて3位の読売ジャイアンツを迎え撃ちます。
 その巨人ですが…3位とはいえ弱すぎる。
 もちろん弱い理由の大部分は主力の怪我に因るわけですが、怪我人が出る事を想定したチーム構成というものをほとんど無視している。つまり危機管理能力が無い。
 高橋由伸の能力は誰もが認めるところでプレーには安定感があるのだが、怪我をしないシーズンはまずない。それでいて若手外野手の台頭が見られず、大西小関木村あたりを外部から補強したが、起用法には常に迷いが見られる。
 先発の柱である上原や高橋尚の離脱は想定しにくく、パウエルとグローバーという補強を行ったのは評価したいが、野手陣の層の薄さは敵ながら同情するレベル。
 つまり巨人は「絶対的レギュラーの控えは若手でいいや」みたいな安易な考え丸出しで、小久保の控えも阿部の控えも一軍経験皆無に等しいからカバーしようがないように見える。
 中日のボス=落合博満の起用法はポテンシャルとか将来性をほとんど考慮しない実力至上主義だ。その姿勢は単なるベテラン重用に見えがちであるが、実は違う。
 「ブレイクしてくれたらいいな」というような曖昧なポジティブシンキングではなく、最低限の仕事しか望まない確固たるネガティブ思考だからこそ穴が埋まる。
 渡邉、英智、小田、上田…この辺の人材をうまーく転がしているし、最後のピース=登録選手枠70人目の戦士として二遊間を任せられるベテラン奈良原を獲得した。抜け目がない。
 そんな落合タンの描くチーム構想に魅せられながら、2年前につかみ損ねた日本一を夢見ているのです。さぁ、試合開始。