M-1ネタ解剖

 昨日アップしたネタ批評、我ながら的確にネタを解剖できていると思う。自画自賛やね。
 決勝審査員の一人であるオール巨人氏がブログでナイツとオードリーの共通点を指摘していました。ボケが突っ走るナイツとツッコミが突っ走る(そこにボケが邪魔をする)オードリー。似ているけど、対照的なのだ。ネットでそういった意見はあまり見られないな。チルさんは指摘しましたけどね。軽く。
 「オードリーの最終決戦ネタは1本目に比べるとクオリティ落ちた」という意見は目に染みるほど世に溢れている。そんなことは普通の感性を持ってる人間なら誰だって分かるんですよ。なぜそう感じるのか、具体的にどのような変化があったのかをきっちり汲み取っていないとね。
 キングコングのネタがつまらなかった。そんなのは普通の感性持ってれば分かって当然なんですよ。あのネタのどこに欠陥があったのか、それを具体的に指摘できなければただの感情論や好き嫌い発表会でしかないわけですよ。
 web上に「感想」は無数に溢れていて、それだけで満足しちゃってる人も多い。批評というレベルを目指しているようなブログはほとんどありませんね。別にいいんだけど。
 NON STYLEについては自分でも批評の域に達していないと思います。我ながらケチョンケチョンすぎて気持ち悪いです。ネタの構成がどうこうとか展開の切り替えとか、そういう要素については目に入ってないです。とにかく「太もも殴る誤魔化し一言」が目障りで目障りで仕方ないので分析しようという気にならない。
 ああいうギャグを恥も外聞もなく取り入れたコンビがM-1グランプリという舞台で高く評価されているのが未だに信じられません。でもネットを見るとNON STYLEへの拒絶反応をあからさまにしている人はほとんどいませんね。つまりはNON STYLEのスタイルがチルさんの琴線に悪い意味で触れてしまっただけなんですね。逆鱗に触れたとでもいいましょうか。
 NON STYLEはチルさんのような感性を持った人間に向けて漫才をやっているわけではないでしょう。だから何も問題ないんでしょう。こういう絶望を味わったのは爆笑オンエアバトルチャンピオン大会で品川庄司を破ってルート33が優勝した時の感覚に似ていますね。自分の感性とは全く相容れない芸人が、現実的に爆笑をかっさらって優勝してるわけです。
 現実に芸人やってる人達はもっと重たい絶望を味わってるんですかね。考えすぎですか。妄想激しすぎますか。サンドウィッチマンの優勝は芸人やってる人すべてを勇気づけるような愉快痛快天晴れな出来事だったように思えるんですけどね。敗れた芸人にとっては、どんな芸風のコンビが優勝しようが悔しさの深さに変化は無いんでしょうか。
 それにしてもオンエアバトル品川庄司のネタは文句なしの完成度だったなぁ。。。
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p.s.
 NON STYLEは1本目のネタの中で「(太もも殴りを指して)これやめろ、鬱陶しいから」ってツッコミ入れてるんですね。チルさん的にはマジで止めて欲しいんですけど最後の最後まで武器として活用されてましたね。ボケのキレの悪さがあんな原始的な手法で誤魔化せるなんて、目から鱗が落ちました。