携帯電話を拾う

 雨が降る中、光が丘図書館に本を返却しに行ったところ、光が丘公園のど真ん中で携帯電話を拾った。
 街路樹の下に落ちていたのでほとんど雨に濡れていない。既に壊れているのかと思って電源をONにしてみると起動した。
 パスワード認証を求められることもなく待ち受け画面が表示された。待ち受けはその携帯で撮影された打ち上げ花火の画像。
 そのままポケットに入れておいたらブイーンとバイブ。着信でもあったのかと思ったけど画面は沈黙。電源がOFFになった。電池切れになったらしくもう起動できなくなった。
 光が丘公園北口に交番があるのでそこに届ける事にした。しかし交番には誰もいなかった。テレビ電話があるのでそこから他の警察署に連絡を取る。携帯電話を拾ったと伝える。どこからか警官を派遣してくれるそうなので交番で待つ事にする。
 10分ほど待たされて警官が到着。落とし物の書類を記入する。あれって拾った人間が自分で記入するんじゃなくて警官さんが書いてくれるんですよ。氏名や住所や電話番号を答える。
 謝礼金の権利や拾得物そのものの所有権委譲などについても聞かれたので、それらを放棄することにする。落とした人の元に携帯電話が戻ったかどうかは知りたいんだけど…どうなるんでしょうかね。
 携帯電話を持ち主に返すだけなら、どこかで充電してから電話帳を開いて持ち主の知人に連絡すればどうにでもなったんでしょうけど、充電する手段といえばコンビニで緊急用充電アダプタを買うというイメージしかなく、無料で充電する術を思いつかなかった。携帯電話ショップに行けばその辺の事情をふまえて許可してくれただろうか。
 まぁとにかく、持ち主の元へ戻ってほしいです。光が丘公園で携帯を落としたかもしれない方は北口の交番へ行ってみてください。
 と、こんな僻地に書いてみる。