チェイサー

 ここ一週間TSUTAYAに通いつめてやっとの思いでレンタル。韓国映画「チェイサー」。
 7割方見終わった時点で凄い映画だと分かる。何もかもが巧妙な展開。
 日本映画は「面白い」と言ってもらえるだけで満足している。韓国映画(の一部)は「凄い」と言わせようと必死になる。
 サスペンスとして圧倒的に斬新。世界に通用するのは明白な名画。いや、世界に通用する程度に収まらない凶暴な野心に満ち溢れている。世界を驚かせる覚悟を持ち合わせている。
 結局こういうエネルギーを持つ作品は小説やら漫画やらをベースにしていては作りようがない。映画人が情念を片手にじっくり作り上げていくのが唯一の道なのだ。そう信じたい。
 その情念が役者とスタッフの気持ちを揺さぶり、映画を強固に組み立てる。その土台が省略された作品に脅威は生み得ない。
 いい刺激をもらいました。早速DVD買おう。チルさんの情念はここのところスカスカなのでそろそろ薪をくべないといけない。