The Big Swindle

　チェ・ドンフン作品「ビッグ・スウィンドル」を観ました。
　韓国におけるエンターテイメント産業の頂点が映画である事をまざまざと見せ付けられる作品。（日本はマンガDAYONE）
　痛快という表現がピッタリな素晴らしいシナリオ。どう考えてもハリウッドに匹敵している。
　脚本を生み出すという行為の意味が日本と海外でこうもズレるとは。とにかく危機感持たないと。
　替え玉が発覚した直後、眉毛のメイクに気がつかされるのは意図的なものなのか。替え玉の可能性は最初から感じていたけど、構成が巧み。恐ろしい。
　第一印象が薄汚れていても作品1本でスカッとさわやかに見えるようになるのが韓国俳優の凄いところだ。汚さと清潔感の使い分けは簡単にできる事じゃない。こういう幅を持った役者さんと出会いたいものです。
　時系列なんて気にしないで一番派手なシーンをオープニングにもっていく――こんな初歩的な手法に感心しているようじゃまだまだチルさんもケツが青い。
　「過去」「過程」を明らかにしていく手法の巧さはかなりハイレベル。デビュー作でここまでやりきるとは凄すぎる。
　まーよく出来てます。参った参った。

ビッグ・スウィンドル! [DVD]