D-WAR

D-WARS ディー・ウォーズ デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
 ディー・ウォーズ/D-WARを観ました。韓国で大ヒットしてアメリカに殴りこみかけたら、批評家やテレビCMの視聴者からボッコボコにされた作品だそうです。
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 シナリオの持っていき方がダメダメのグダグダです。骨董屋での偶然な出会いが主人公の運命を大きく変えていき…という序盤に、強引な後付け設定で必然にしているつもりみたいですがダメ。無茶苦茶なパニック映画にするなら序盤の展開はもっともっと気を遣わないと。
 500年前から続く壮大なストーリーというスケール感で色々と押し切ろうとしていますが、500年前の物語を語るタイミングが唐突すぎるし、その中身は全ておっさんの独白による回想シーンなので、スケール感を高めるどころか極めてこじんまりしてる。
 アクションが激しくなってからもダメさが色々と目につく。主人公はただただ逃げるだけ。大蛇は彼が歩く少し後を破壊し続けているだけ。ゴジラが1人の人間を追いかけ続けるのにどうやってハラハラしろと言うのでしょうか。CG屋さんが食いつぶした膨大な予算を見せ付けられてるだけ。
 米軍が全力でドラゴン軍団を止めようとするも、相手にならない。500匹のモンスターのうち10匹程度を倒したところで何の爽快感も無い。所詮はCG vs CGというどうでもいい構図であり、そこに主人公が介入する余地はない。
 オーラスのオチの付け方も見事にハズしている。敵のボスは主人公の胸の真ん中にあるド派手なペンダントにまっすぐ剣を突き刺したためにペンダントの魔力に焼き尽くされて死亡。主人公は何もしていない。
 遠慮がちだった悪大蛇がやっとの思いでヒロインを食べようした瞬間にようやく善大蛇登場。今まで何してたんだ。呼び出すために他のキャラクターが苦労してたわけでもない。映画の都合に合わせて登場しただけ。
 そこからはCG屋さんが頑張って描いた蛇vs蛇の猛烈バトルを数分間見せられる。凄い迫力です(棒)。ヒロインが元気玉で善大蛇に活を入れたところ大蛇は龍に進化して形勢逆転! D-WARに終止符。
 ある意味勉強になりました。